KiiiKiii「404」レコーディングビハインド公開──次世代K-POP制作現場のリアル
新世代K-POPグループKiiiKiiiが、シングル「404 (New Era)」のレコーディングビハインド映像をYouTubeで公開した(動画リンク)。スタジオでのボーカル録りやラップディレクションの様子が細かく収められており、90年代ハウス/UKガラージの系譜を引き継いだサウンドが、どのようなプロセスで立ち上がっているのかを垣間見ることができる。
「404」が描くビート感とボーカルの関係
「404 (New Era)」は、約126BPMの4つ打ちを基調にしたハウス/UKガラージ寄りのトラックが特徴だ。ビハインド映像では、
- トークシンギングに近い低音域のボーカルライン
- コール&レスポンスを前提にしたフックの反復
- サイドチェインが深くかかったベースと現代的なシンセサウンド
といった要素が、ディレクターとメンバーのやりとりの中で何度も調整されていく。歌い回しのニュアンスや、どのフレーズを“みんなで叫べるライン”にするかといった判断が、その場で更新されていくプロセスは、クラブミュージックの文法とSNS時代の「バイラル性」を同時に意識した設計だと分かる。
メンバー主体の“チーム制作”が見えるビハインド
映像の中で印象的なのは、プロデューサー/エンジニアの指示をただ受け取るのではなく、メンバー自身がアイデアを出し合いながらラインを作っていく姿だ。アクセント位置を変えたり、英語と韓国語のバランスを調整したりといった細部に対して、メンバー側からも積極的に提案が飛ぶ。
これは、練習生制度で培われた「完成品を与えられる」モデルから、アーティストが制作プロセスの前面に出る“コライト文化”へのシフトを象徴している。とくに「404」のようなクラブ寄りのトラックでは、歌唱スキルだけでなく、フロアでどう機能するかをイメージしながら、自分たちで乗り方をデザインする力が問われる。
次世代K-POPにとっての「ビハインド動画」の意味
レコーディングビハインドは、単なるメイキング映像ではなく、
- ファンにとっては「曲の聴こえ方」を変えるドキュメント
- クリエイター志望のリスナーにとっては、実践的なチュートリアル
- プラットフォーム側から見れば、ショート/ミドル尺コンテンツをつなぐハブ
として機能する。KiiiKiiiの「404」ビハインドは、そうした複数の役割を同時に満たしつつ、ハウス/UKガラージ文脈をアップデートする次世代K-POPの現場を可視化している。
今後、同様のビハインドコンテンツが増えていけば、K-POPファンは「完成した楽曲」だけでなく、その背後にある制作プロセスやカルチャーのレイヤーまで含めて楽しむことが当たり前になっていくだろう。